前回に続き、ライブ撮影や音楽発表会に必要な機材として、
撮影に適したカメラをご紹介いたします。
私自身、音楽畑の人間でして、最初に何を選んだらいいのかさっぱり分からなくて
この動画は、そういった、音楽ユーザー様に向けて、初歩の初歩からお話をしていきます。
音楽モノ撮影に必須の条件
まず、ライブ映像や発表会の映像を撮る場合、重要な点として
連続撮影時間があります。
ライブや発表会の場合、長回しが基本になるので、長時間撮影できるカメラが必要です。
たいていカメラには仕様書に連続撮影時間の記載があるので、チェックしておきましょう。
機種によって、29分制限があるので、要チェック!
さらに、もう1つの落とし穴として「発熱問題」があります。
カメラには、温度が高くなりすぎると、保護のために録画を停止する機能があって
最悪の場合、撮影中に止まることがあるんです。
特にライブハウスはものすごい熱気で、過酷な環境になります。
発熱問題には、いろんな解決策があるんですが、
動画を録るなら、カメラ自体の放熱性能が高い物を選ぶのがベター
ビデオカメラ?一眼カメラ?
動画撮影をするにあたって
ビデオカメラと一眼カメラのどちらを買ったらいいのかはとても悩ましい問題です。
ビデオカメラを選ぶメリットは、連続撮影に強いということ。
普通に使っていて、難なく長時間の撮影ができるでしょう。
一方の一眼カメラは、機種や設定によっては熱停止が起きることがあります。
ただし、一眼カメラ特有の質感が得られるのは大きな利点。
さらに、一眼カメラはレンズ交換により、広く写したり、大きく写したり、ボケを強く出したりと、表現の幅が広い点も。
逆に、色々と選ぶのが煩雑だという方は、ビデオカメラの方がストレスが少ないと思います。
私個人としては一眼カメラでの制作はとっても楽しいので、みなさんにも一眼カメラを使っていただきたいです。
おすすめの一眼カメラは
まず最初に、これからライブ撮影を始められるという方で、ブランドに拘りの無い方にはPanasonic GH5mk2がお勧め。
私も1年ほど所有していました。実際にGH5M2を使って収録した映像がこちら!
Panasonic GH5M2
GH5M2のお勧めポイントは、長回しをしても熱停止しづらいこと。
操作性も良く、価格も比較的リーズナブルなので、最初に1台にはイチオシ。
レンズは、撮影する場所によりますが、
ライブハウスでの撮影なら、12-60mmあたりがお勧め!
上のレンズは「ライカ」の冠を付けた高級モデル。
LUMIXの製品なら、もっともっと手頃な値段でお求めいただけます。
上のレンズはF値が3.5-5.6とやや大きめなのが、悩みどころ。
もし、固定点で引きの映像を撮るなら、単焦点レンズもオススメです!
上記のレンズは現在もGX7M2との組み合わせで愛用しているレンズです。
客席前方に三脚を立てた時の画角はこんな感じ
バンド物にはぴったりの画角です!F値も1.7と小さく、
ライブハウスでも上記のように鮮明に記録できています。
LUMIX GH5M2は手放してしまったのですが、今思えば本当に使いやすいカメラでした。売ったのを少し後悔しています(汗)
売った理由は、フルサイズとSONYへの憧れが増してきたからですが、今思えば、マイクロフォーサーズに負い目を感じる必要は無かったなと思います。
SONY α7M4
次にオススメなのが、SONYのa7 IV
先述のLUMIX GH5M2よりもセンサーサイズが大きいフルサイズ機なので、
値は張りますが背景ボケが簡単に作れて、画も普通にイイです。
お仕事で映像を撮るならSONYを買った方が良いです。
暗所にも強いので、ライブハウスでの撮影に最適。
ライブハウスでの撮影には28-70mmあたりのレンズが使いやすいと思います。
私はSIGMAのart 24-70mmをよく使っています。
F2.8の通しで、動画でも扱いやすいレンズです。
フルサイズ機の場合は、ズームレンズでも結構ボケ感が出せます。
フルサイズ故の注意点も
室温の高いライブハウスでの撮影で、4K収録をすると「温度上昇」の警告が多発します。
対策として、自動電源OFF設定の温度しきい値を「高」にして、さらに下記の冷却ファンをボディにつけています。
同じSONYの一眼カメラでも、シネマラインのFXシリーズなら放熱性能が高く、
熱停止しづらいはずです。さらに、APS-CセンサーのFX-30なら、安心。
それでも、SONY α7M4をお勧めするのは、
写真も映像もいけるということ。そして、フルサイズ機で比較的リーズナブルだからという点です。
canonってどうなの?
canonのEOS Rシリーズは言わずもがな、良いカメラです!
EOS Rはハイエンド機しか30分以上の撮影ができなかったんですが、
EOS R7・EOS R10はAPS-Cを搭載することで、
価格を抑えつつ長回しもできるようになっています。
ただし、レンズマウントがRFという規格で、かなり値がはるので、私には手が出せませんでした。
レンズとボディのトータルで比較したところ、SONYのα7M4が安く感じたので、
そのままの勢いでSONY α7M4を買いました。レンズの選択肢も豊富で、結果的には満足しています。
三脚も
適材適所ですが、三脚は用意しておいた方が良いです。
1つおさせておきたいのが、高さ。
客席後方から全体を見渡すようにセットするなら、2m近くになる三脚がお勧め。
高さが高くなると転倒リスクも上がるので、なるべく重厚感あるものを使うのがいいですね。
三脚には、ビデオ撮影用のものと、そうでない物の2種類があります。
ビデオ撮影用の三脚は、動きがなめらかなので、パンを振ったりするのに最適。
マウントについて
三脚への着脱を即座に行えるクイックリリースというものがあります。
クイックリリースには、三脚メーカー独自の物や汎用性のあるものがあります。
将来的に、ジンバル等を使うなら、汎用性のあるマウントがお勧め。
私は「アルカスイス」対応の製品を選ぶようにしています。
おすすめの三脚メーカーは
品質で選ぶなら「Libec」
コストパフォーマンスで選ぶなら「Velbon」がオススメです。
予算に余裕があるなら「Manfrotto」の三脚も。
おすすめのビデオ三脚はこちら
ベルボンはアルカスイスと互換が無いので、ご注意。
以上、ライブ撮影におすすめのカメラでした。
次回は、実際の制作方法をご紹介いたします。
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